第5章 ドブガイの幼生について

これはなんでしょうか?なんだかボタンみたいに見えますね。
実はこれ魚の尾ビレに寄生している貝の幼生(グロキディウム)なんです。
写真はヨシノボリではありませんが、溜池で1番多くついているのはヨシノボリです。
大体1週間から2週間ひっついて、魚の体液を吸ってある程度の大きさになってから、落ちてそこから水底の生活がはじまります。
また、貝の幼生が1番多くつく時期は3月頃です。

先ほどいいましたけれども、「タナゴは貝がなかったら繁殖できない。貝はヨシノボリがいなかったら繁殖できない。」とはこういうわけです。

幼生には魚にひっつく為の鍵がついています。
これでギュっと挟んだ状態でヒレとかエラのところで、内部へ入っていきます。

これはその後の幼生の形です。

 

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